オープン書庫の上にオープン書庫を乗せた形の上下書庫です。
オープン書庫の使用上のメリットは、文字通りオープンである事です。開放性の高さにより資料の出し入れが簡単で、収納されたもの全体がいつでも一目で見渡せます。その一方で、閉鎖性は全くないため、機密性の高い重要な文書などを収めるのには向きません。なお、閉鎖性のなさという弱点が補われた製品としてシャッター書庫が挙げられます
また、オープン書庫は、構造が単純なため、搬入・設置が簡便です。同サイズの一本物のオープン書庫(単体で９０・４５・２００センチのもの）では搬入間口を通らない場合などに上下オープン書庫が用いられます。また、上下セットを崩して高さ１００センチ前後のオープン書庫ふたつにするなど、レイアウトに応じた組み方・崩し方も、他の組み合わせに比べ容易であるといえます。これは、オープン書庫の場合、本体の水準調整(水平であること）の必要性が薄いためです。(扉や引出などの開閉を伴う書庫は、水平に設置しないと本体に歪みが生じ、開閉がうまく機能しない事があるのです。）
上下書庫に関して注意したい点は、最大まで紙媒体を収容した際の全体重量が、１セットあたり約３５０キログラムほどにまで及ぶ事です。設置の時点で、必ず何らかの耐震対策を行ってください。もし大きな地震などがあった場合、オープン書庫は収納物が飛び落ちてくる可能性が高いです。高い段には軽いものを、重いものは低い段に収めるようにする、などの工夫をしておきましょう。 上下書庫の上下はビスで連結します。また、横に並べて配置する場合は、横同士の書庫も連結します。これらの時に用いられるビスはほぼ市販されているものですが、メーカーによっては市販されていない特殊なビスを使用している事があります。上下書庫に限らず、書庫を増連される時にはメーカーおよびシリーズをお確かめください。
サイズは横幅９０センチ・奥行４５センチ、高さが２００センチ前後のものが一般的ではありますが、他の組み合わせ(両開き書庫・ラテラル書庫・引き違い書庫などの上下書庫）に比べて、サイズのバリエーションが多い傾向があるようです。
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