カウンターの中でも、天板が階段状の段違いになっているもの（お客さま側が高くスタッフ側が低いカウンター。以後「ハイ-ローカウンター」）でたいへん顕著ですが、カウンターがオフィスデスクとしても機能している事が少なからずあります。 ハイカウンターやローカウンターであれば、カウンターの内側に、デスクが並ぶオフィスが別途にあり、スタッフは来客の時だけカウンターに赴いて受付をする、というパターンが主になります。書類や資料の必要が生じた際は、しばしお客さまにお待ちいただき、オフィスに取りに行くイメージです。使用頻度の高い書類や資料は、カウンターの周辺に配置しておきます。 ハイ-ローカウンターは、スタッフがずっとカウンターに着席しているイメージになります。スタッフが、常にお客さまのご訪問をお待ちしている形です。 大きなポイントになるのは、お客さまをお待たせしない事です。そのため、一定以上に使用頻度の高い書類・資料は整然と常備しておきますし、パソコンも備えられ必要な検索はその場で速やかに行います。 “目の前にお客さまを迎えての、接客および最速のオフィスワークとが、同時に求められる”という職務が、カウンター業務員です。まさしく企業を代表する“顔”として、お客さまと接します。ハイ-ローカウンターが、一般的なオフィスデスクよりも、デスクとしてむしろ高機能にカスタマイズされる事もしばしばあるのではないでしょうか？ カウンター業務員にとって自分の席は、最小の動きで適切な対応ができるという意味では、飛行機のコックピットのようであるといえるでしょう。
先に触れましたように、ハイ-ローカウンターにはオフィスデスクとしての性格が伴っています。 デスクとしてハイ-ローカウンターを見た場合の機能について解説していきます。 これらの機能は、一部、ローカウンターやハイカウンターにも共通します。 ○配線 卓上にパソコンや電話の端末を備える必要から、 配線用ホールや配線ダクトが設けられています。 ○収納 カウンターの天板の段差は、スタッフ側から見ると収納スペースになります。 お客さま側からは手が届きにくく、スタッフ側からは簡単に手が届くため、 キャッシュボックスを設置するスペースとして用いられる事がしばしばあります。 また、このスペースに卓上サイズのクリスタルトレイを用意する事もできます。 袖机としては、ワゴンを後づけします。 デスクインワゴンも使われますが、左右にデスクサイドワゴンを置く事で、 机上を仮想的なＵ字型に用いる事も好まれるようです。 Ｕ字型（使う本人の視点で「∩型」とでもいいかしょうか）は、 個人使用のオフィスデスクとしては最も使い勝手がよいのです。
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