カウンターというオフィス家具は、自立型と組立型とに分けられます。 自立型は、カウンターが単体で自立します。部材に分かれておらず、すでに組み立っています。 組立型は、カウンターがいくつかの部材に分かれているもので、設置現場で組み立てられます。 相対的に見て、前者は小規模の、後者は大規模のカウンターに用いられます。 さて、ではカウンターが設置される空間を想像してみましょう。 組立型のカウンターは、ロビーなどの開けた空間に設置されるのではないでしょうか? 一方の自立型はといえば、極端に考えれば、個室などの閉鎖空間にも置かれえます。 あまりに開けた空間では、落ち着かないお客さまもいらっしゃる事でしょう。 そこで、隣との間に大小のカウンターパネルを設ける事で、プライバシーの保全を演出します。
本稿ではカウンターパネルを、構造から次の3種類に分類して解説していきます。 ①組付パネル…カウンターの天板に固定するもの。 ②連結パネル…カウンター同士を連結させるもの。仕切りパネルを兼ねる。 ③連増パネル…連結パネルを延長し、より大きな仕切りパネルとするもの。 ①<②<③の順でパネルの規模が大きくなります。 なお、パネルの呼び方はメーカーによって違いがあります。 また、カウンターのエンドパネルについては、本稿では取り上げません。 予めご承知おきくださいませ。
カウンターの天板上に、いわば“置くだけ”の簡素な製品もありますが、 一般的には、切れ込みで天板に差し込んだ上でクランプ固定する形式が主流です。 隣との間に軽く仕切り板を立てるイメージになります。 簡素である一方、オープンな雰囲気も残します。 カウンターのシリーズに合わせた純正品もありますが、 シリーズを問わない汎用品も販売されています。 汎用品を導入する際は、事前にカウンターの天板の厚みをご確認ください。 概ねの厚みは20mm~45mmの範疇に収まりますが、 時おりこれより天板の厚いカウンターがあります。 自立型と組立型の両方に用いられます。 組付パネルにもサイズの大小があります。
組立型のカウンターに用いられるパネルです。 カウンターのユニット同士を連結させつつ隣と間を仕切るパネルで、 カウンター本体の安定脚・中間脚を兼ねます。 カウンターそのものの連結部材として生産されていますので、 シリーズを問わない汎用品は存在しません。 基本的にはハイカウンター同士もしくはローカウンター同士を連結するものですが、 異なる高さのカウンターを連結するためのパネルもあります。
連結パネルを延長するパネルです。 組立型のカウンターに用いられ、コンサルティングブースなどを構築します。 連結パネルから直線的に延長する事も、直角に囲う事もできます。 また、パネルの代わりに布製のスクリーンで延長する事もあります。 より規模が大きくなりますと、パネルで半個室を設けるまでになります。