オフィス家具メーカーの総合カタログを見てみますと、オフィスチェア全体がさまざまなシリーズにがあり、新品オフィスチェアの価格帯もバリエーションがあります。 その中で、どの価格帯をもって“激安”と捉えたらよいかについては、意見が分かれます。
「IT革命」または「情報爆発」と形容される大きな転換がオフィスに到来したのが1995年前後の事でした。主要オフィス家具メーカーがこの時期に開発して今も販売を続けているロングランシリーズは、カタログ上の価格で1脚10万円を切るくらいの価格設定がされています。オフィスチェアの価格を考える上で、これはひとつの目安になっているように思います。それから20年の間に後発したシリーズには、3万円台~9万円台の比較的安価なオフィスチェアもあります。 本稿では「オフィスメーカーのカタログ価格で、シリーズ内最大価格が4万円前後以下のオフィスチェア」を“激安オフィスチェア”とカテゴライズし、大まかに解説していきます。
価格で4万円前後までと括りましたが、この中でもいくつかのパターンがあるようです。 (1)スチールフレーム・ビニールレザー張りの旧来的なオフィスチェア(~2万円くらい) (2)ロングランシリーズの廉価版チェア(~4万円くらい) (3)廉価チェアシリーズの現行品(~4万円くらい) (4)新規に開発された廉価チェア(価格はさまざま) (1)は、オフィスチェアのフレーム素材としてエンジニアリングプラスチックが導入される以前から生産され続けている、いうなれば超ロングランシリーズです。現代ではオフィスでの需要は高くありませんが、官公庁などに用いられているようです。 (2)は1995年前後からのロングランシリーズの廉価版です(内田洋行:バリューチェアなど)。 従来品を廉価化した製品です。 (3)は従来あった廉価シリーズの現行品です(コクヨ:レグノ2など)。 従来品をブラッシュアップして開発されています。 (4)は新規で開発された廉価チェアです(イトーキ:ボニートチェアなど)。 従来品とは異なった切り口から価格性能比を体現しています。
より「激安」で流通している新品オフィスチェアもありますが、ご購入に際しては“JOIFAマーク”のシールが製品に貼りつけられているかをご確認くださいませ。また、安価でのお買い入れをご希望される場合は、ぜひ一度、中古でのご購入をご検討くださいませ。