“プッシュ錠”という表現は少々あいまいなところがあるものらしく、“プッシュ錠”が示す鍵には大きく異なったふたつがあるようです。 (1)引き違い扉用のシリンダー式プッシュ錠(鍵を併用)。 (2)テンキーによるメカニカル式のプッシュ錠。 どちらにも共通していえるのは、“プッシュ”という語句にも表れている通り、「押す」「押し込む」という操作が機構に取り入れられている点です。本項ではそれぞれのプッシュ錠について、簡単に解説していきます。
収納の引き違い扉に用いられる、シリンダー式のプッシュ錠です。シリンダーを押し込むと施錠されるものや、シリンダーに鍵を差し入れ、押し込みながら回して施錠するものがあります。どちらも解錠時に鍵を用い、シリンダーを鍵で回すと、スプリングによりシリンダーが押し出される仕組みをしています。この形式のプッシュ錠はガラスのショーケースなどに用いられていますので、見覚えのあるかたも多いのではないでしょうか。 押し込んだシリンダーが引き違い扉のスライドを固定する、というシンプルな構造で、シリンダー交換もドライバーがあれば簡便に行えます。その一方、他の構造の錠に比べて、セキュリティのレベルは低いといわざるをえません。 オフィスにおいては、ガラス引き違い扉やホワイトボード引き違い扉の収納書庫に、このシリンダー式プッシュ錠が用いられている事例があります。とはいえこれらの収納書庫は扉そのものを破る事も容易ですので、シリンダー式プッシュ錠は、書庫に収納されている資料の閲覧制限といった意味が大きいでしょう。
テンキーは0~9の10個の数字キー(=“ten key”)を指しますが、施錠に用いられるテンキーは「#」や「*」などのファンクションキーを伴う11個以上のキーである事が多いようです。テンキー錠には、電気を用いるデジタル式と、電気を用いないメカニカル式があります。メカニカル式のテンキー錠はキーを押し込んでいく形式を取っているため、プッシュ式とも呼ばれるのです。 テンキープッシュ錠は暗証番号を用いたキーレス方式なので、鍵そのものを管理する煩雑さを省く事ができます(ただし、暗証番号を管理する必要が発生します)。また、自動に施錠されるので鍵のかけ忘れがありません。 テンキー錠の暗証番号は、自由に設定できます。なお、暗証番号を忘失した際には、暗証番号検索用や非常解錠用といったマスターキー(メーカーから取り寄せ、別途有料)を用いる事により解錠が可能です(テンキー錠にはマスターキー用の鍵穴が用意されています)。 なお、「テンキー錠」の解説ページにて、メカニカル式テンキー錠とデジタル式テンキー錠のそれぞれについて紹介しております。併せてご参考くださいませ。
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