中古オフィスチェアの価格相場について、全般および5万円区切りの価格帯ごとに解説します。なお、本稿で扱っている数字は主に、2011年5月以降に定期的に行われている中古オフィス家具WEB価格調査に基づいた統計を基に、新品価格との比較を行っているものです。定期調査であるため無作為抽出になってはおらず、また店頭価格は拾えておりません。予め、あくまでひとつの目安とご承知おきください。 なお、本統計はすべて税込み価格で行っています。また、難あり品やキャンペーン特価品は省いて集計しています。
新品のオフィスチェアは、オプションの有無・肘の有無および肘の形状・座背面の素材・本体フレームの表面仕上げなどにより価格が細分化されていますが、中古の場合はこれらがさほど価格に反映されないようです。とはいえ中古オフィスチェアの販売価格も複数の要因(年式・使用年数・瑕疵・汚れetc..)から設定されますし、また、価格は日々変動もしています。 統計を取ってみますと、中古オフィスチェアの販売価格は「新品のグレードに比較しても、中古の販売価格は上がりづらい」という傾向がいえそうです。統計を元に、オフィスチェアの新品価格と中古価格とを大まかに関数化すると次の式になります。 (中古価格)=[(新品価格)×30%]-6,000円 全価格帯で中古価格の平均値を算出すると、新品価格の20%、つまり中古オフィスチェアは平均して新品価格の2割前後の価格で販売されている事になります。なお標準偏差は9%で、これは統計学上、中古オフィスチェア全体のうちの7割が、新品価格の11%~29%の価格で販売されている事を表わしています。(標本数:874件)
新品価格:~ 50,000円まで 中古価格平均:新品価格の21% 標準偏差 5% : 50,001~100,000円まで 中古価格平均:新品価格の17% 標準偏差 6% :100,001~150,000円まで 中古価格平均:新品価格の33% 標準偏差 6% :150,001~200,000円まで 中古価格平均:新品価格の34% 標準偏差 12% :200,001円~ 中古価格平均:新品価格の34% 標準偏差 11% 新品販売価格が10万円を超えるオフィスチェアは、中古販売価格の平均値が新品価格の3割前後に集約されるようです。ただし、新品販売価格が高価格帯のチェアになると、平均値こそ同じく3割前後ですが、標準偏差は大きく算出されています。これは販売価格に平均値を中心としたバラツキがある事を示しています。標準偏差が大きく算出される理由にはふたつが考えられます。 1.標本数が少ない(つまり、高額チェアの中古市場での流通量が少ない)。 2.実際にバラツキが大きい。 これに関しては、双方ともにあると考えていいと思われます。