オフィスで用いられるスチール物品棚は以下のようになります。なお、（）内はそれぞれ棚１段あたりの耐荷重量（ｋｇ）です。 ○軽量棚（～１５０ｋｇ） ○軽中量棚（～２００ｋｇ） ○中量棚（～５００ｋｇ） ○回転棚 ○移動棚（大規模収納用） スチール物品棚は、もっぱら棚１段あたりの耐荷重量に基づいてランクづけをされています。このランクによって、棚板を支える支柱の強度、つまり鋼材の強度に違いがあると想像されます。 一方スチール物品棚には、それぞれのランク内においてサイズバリエーションがあります。サイズの区切りにはメーカーをまたいだ統一規格はないようで、メーカーによってそれぞれ若干の差異が見受けられます（大枠で見ますと、高さは３０ｃｍ刻み・横幅は概ね３０ｃｍ刻み・奥行きは概ね１５ｃｍ刻み、という傾向はあります）。 棚１段あたりの耐荷重量が同一である場合、棚板の面積が大きくなれば、棚板面積あたりの耐荷重量は小さくなります。新品のスチール物品棚の価格これが反映されているのか、棚板面積が倍になっても価格は２５％増～５０％増に留まるようです。これは、棚の収納量を収納容積と収納重量の双方から算出しているためと考えられます。
スチール物品棚への収納に適したサイズの箱を考えてみます。 箱を段ボール箱で用意する場合、段ボールにもさまざまな大きさの定型がありますが、サイズが「横幅４５ｃｍ×奥行き３１ｃｍ×高さ２６ｃｍ」以上の物がひとつの目安になります。というのもこのサイズは、Ａ４用紙用キングファイルが入るサイズだからです。なおこのサイズはキングファイルを収納するギリギリのサイズですが、Ａ３用紙を平積みできるサイズでもあります。 段ボール箱の他には、折りコン（折りたたみコンテナ）というプラスチック製の箱もあります。これらは折りたたむ事によって、５～７ｃｍ程度の厚みになります。折りコンのサイズは、Ｍサイズで５３ｃｍ×３７ｃｍ×３３ｃｍ、Ｓサイズで４５ｃｍ×３３ｃｍ×２４ｃｍです。なお、Ｓサイズの折りコンのサイズは先述の段ボールの目安サイズとほぼ同じようです。また、折りコンの許容収納重量は約１０ｋｇとされています。
オフィスで用いられるスチール物品棚には、軽量棚・中軽量棚・中量棚・回転棚・移動棚があります。このうち回転棚は収納する物品が特定されるため（記録媒体など）導入される場面も自ずから決まります。また移動棚に関しても、大規模な収納のためのものなので選択に困る事はなさそうです。悩ましいのは軽量棚～中量棚のどれを選べばいいか、ではないでしょうか。 収納する紙文書の規模および導入するスチール物品棚の規模にもよりますが、平たくいってしまいますと、耐荷重量に関しては１段あたり耐荷重量２００ｋｇの中軽量棚を導入しておくのが無難といえます。スチール物品棚は同じ耐荷重量でもサイズバリエーションがありますので、導入後のレイアウトも睨んでご検討ください。ただし、棚板の面積が大きくなると、単位面積あたりの耐荷重量が低下する事になります。その点はご注意を。
スチール物品棚は基本的に支柱と棚板のみのオープンな構造なので棚の双方ないしは四方からの物品の出し入れが可能ですが、これに紙文書を箱入りで収納するケースでは、箱を棚にしまう作業面と取り出す作業面は同一でいい事になります。物品棚を背合わせに並べ、箱の取り出しを行えるだけの動線を配分し、耐震対策として物品棚それぞれを頭つなぎ材などを施すと全体的な収納効率がよい事になります。 スチール物品棚を店舗での陳列用に導入する場合は、より柔軟なレイアウト配置が望まれます。「顧客動線は長く、作業動線は短く」という原則がまずあるため、端的に積載効率ばかりを優先できません。大きなアイテムは大きな棚に、小さなアイテムは小さな棚に陳列する方が、品出しの負担が減る傾向があります。取り扱う商品の品揃えを陳列サイズによって区分けし、その割合に応じて物品棚を買い入れましょう。なお、小さなアイテムであればピックアップに必要な動線も小さくて済むため、顧客動線だけ確保した密集配置を採る事によって、積載効率を高められます。
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