オフィスワゴンのシリーズは、各メーカーとも基本的にオフィスデスクのシリーズに準じて取り揃えています。例えば、オカムラのSDシリーズには、SDのデスクとワゴンとがそれぞれあるのです。ですので、デスクのシリーズに合わせてワゴンを選び、引き出しの段数などだけ考えればいい、というのが、最もシンプルでわかりやすい選び方ではあります。 その一方、オフィスワゴンはオフィスデスクに収納さえできるなら、その用を果たします。という事は、ワゴンとデスクとの間で、シリーズや、もっといえばメーカーも、必ずしも一致が要るわけではないのです。 本稿では、シリーズなどの縛りを抜きにした場合のワゴンの選び方を、ひとつのご参考としてシミュレーションしてみたいと思います。
唐突ですが、ここで、ワゴンにA4用紙をぎっちり詰めた場合の重量を考えてみましょう。 仮に2段ワゴンが2段だった場合は、奥行を約60㎝として、ファイルメータ換算で1.2Fm(約12,000枚)。 A4用紙500枚×5包が約10kgですから、1.2Fmはざっと50kgくらいになります。ワゴン本体は15kg~20kgくらいですので、合計すると65kg~70kgくらいです。成人男性ひとりぶんくらいの重さがあることになりますね。 そう考えてみますと、キャスターや、キャスターのストッパーが大事になる気がしてきます。 もちろん、2段ワゴンに紙をみっしり詰める事はあまりありませんし、A4相当の引き出しが1段のみのワゴンであれば、紙は単純に半分です。 とはいえ、デスクワゴンの重量が最大70kgに及ぶ事は無視できません。文書を自席にどれくらいストックしておく業務なのかにもよりますが、キャスターやストッパーは丈夫であるに越した事はないでしょう。
レベルアップタイプであれば、ワゴンの天板を使って、デスクをL型デスクのように使う事ができます。この機能は、デスクインワゴン(=引き出し型)のレベルアップタイプよりもデスクサイドワゴン(=引き違い型)のそれの方が強化されています。 ただし、天板の高さをデスクと揃えなくても、ワゴンの本体を引き出してしまえば、上にちょっとものを置く事はできます。書類の作成中に、資料を横に置いておく事もできるわけです。 ワーカーの業務内容や執務スタイルと照らし合わせて、レベルアップ機能が必要かどうか検討しましょう。 また、最適なワゴンの段数・引き出しサイズも、業務によって変わってきます。2段ワゴンは紙文書の収納に便利ではありますが、紙文書が個人のワークスペースに集中するのは必ずしも望ましいとはいえません。 部署内での紙文書の流通を観察し、可能であれば、紙文書は書庫などのキャビネットに随時収納されていく体勢にしていきましょう。ワゴンは2段より3段の方が、収納できる点数は増えるのです。
シリーズにもよりますが、オフィスワゴンには豊富なサイズバリエーションがあります。 ・ノーマルタイプ ・スリムタイプ ・ショートタイプ ・ロングタイプ ・ロータイプ ショートタイプとロングタイプは、デスクの奥行きと対応しているものとご理解ください。 注目なのはスリムタイプとロータイプです。それぞれ本体の収納力を削っていますが、スリムタイプはデスクの下肢空間を広く取る事ができ、ロータイプはワゴンの天板面に資料などを平積みしやすくしています。 ロータイプに至っては、天板面にクッションを備えた「ベンチタイプ」という製品も存在しています。自席での打ち合わせが多いかたにオススメです。
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