収納する文書の種類

「保管」と「保存」――紙文書・電子文書・電子化文書――

 文書は日々新たに発生し、闇雲に残していてはたまる一方になりますが、文書にも種類によりライフサイクルがあります。短期的・中長期的・永続的に保管もしくは保存されるものもあれば、どこかのタイミングで廃棄されるものもあります。
 「保管」と「保存」とは明確に分けて考える事が望ましいでしょう。というのは、この発想は紙文書でも電子(化)文書でも適用できるからです。平たくいいますと、よく使う文書は「保管」し、あまり使われない文書は「保存」します。保管と保存の違いは何かといいますと、管理責任の主体が、文書を利用する部門内なのか、それとも部門外なのかという事になります。
 なお、紙文書は文字通り紙媒体の文書、電子文書とはPCで作成されたデータファイル、電子化文書とは紙文書をスキャナで電子化したものを指します。ちなみに日本では「文書」と「記録」とがあまり厳密に使い分けられていませんが、欧米では「文書(Document)」と「記録(Records)」とは厳密に区別されています。

法定保存文書

 文書の保存については、法律で一定期間の保存が義務づけられているものと、そうでないものとがあります。前者は一般に「法定保存文書」と呼ばれています。文書の保存を義務づける法律には、会社法・各種の税法・労働基準法・健康保険法・厚生年金法など普遍的に適用されるものや、医師法・食品衛生法・建設業法などそれぞれの業種に関するものなどがあります。なお、電子文書の保存に関しては、いわゆる電子文書法(e-文書法)があります。
 保存年限については、文書の種類により1年・2年・3年・4年・5年・7年・10年・30年・40年・無期限とさまざまです。

文書の棚卸――5:3:2の法則――

 法律で保存が義務づけられていない文書については、法人さまの業務遂行上・経営上の必要性、訴訟を前提としたリスクマネジメントの一環としての立証上の必要性、社史編纂時など法人さまの歴史上の重要性などに基づいて、法人さまが独自に判断して保存するかどうか決定していく事になります。その際の文書の保存については、社内の書庫・倉庫などのスペースを必要としますし、外部倉庫の賃借料などのコストが発生します。


 オフィス内にある文書について、一般的に以下の事がいわれているそうです。

5割:捨てられるもの
3割:捨てられないが、手元に置いておかなくてもいいもの
2割:手元に置いておいた方がいいもの

この発想は、個人レベルでも部署単位でも適用できると考えられます。個人の机・ワゴン・脇机などにある文書のうち、5割は廃棄してよく、3割は書庫に収め、2割は手元に置いておく。こうして書庫に収納された文書・書籍・資料のうち、年度ごとに、廃棄してよいものが一定量発生し、3割は書庫室や外部書庫に管理を委託してもよく、2割は引き続き収納する…ただし、旧年度のものは1段下に置き換え、そうして空けた段に新年度のものを収納していく。こういった、「業務フローに即した文書の“流れ”」を文書のライフサイクルとして習慣化できれば、業務の効率は上がり、文書収納スペースの節約にもなるわけです。
 
 こうした文書管理に思い切って取り組み、10年かけてオフィス内の文書の実に75%を廃棄もしくは外部移管した富士ゼロックス社の例は有名です。なお富士ゼロックス社はその後、さらに10年をかけて、文書管理を会社の「文化」の域まで昇華させるべく、新たな挑戦を続けているという事です。

基幹文書(バイタルレコード)

 企業が災害などにより企業活動が停止するほどのインパクトを受けた際に必要になる、以下のような文書を基幹文書(バイタルレコード)といいます。

○法人を復興させるために必要な法的記録
 (財務記録・人事記録・協定書・保険証書・所有権記録など)

○事業を再開するために必要な記録
 (災害保険証券情報・各種契約書・固定資産帳簿・給与支払簿・在庫品帳簿など)

○法人の一貫性(歴史・将来性・説明責任能力)を担保する資料のうち、
 滅失した際に容易に再生・復元できないもの
 (業績推移・事業変遷・歴史的資産・長期計画書など)

法人さまに存在する全文書のうち、基幹文書に相当するものは全体の2~7%だといわれています。法人さまにとって、どの文書が基幹文書にあたるのかは法人さま自身で選定されなくてはいけません。また、選定されましたら、「保管場所の分散」「二重管理(原本と写し)」「災害時対応マニュアルの整備と教育」といった事前対策が必要となります。






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