床下金庫とは、床下に埋設する形式の金庫です。
床下金庫は、壁金庫と同様に、窃盗目的の侵入犯から目につきにくい箇所に設置する事で、防犯効果を高めているものです。埋設の際に金庫の周囲をコンクリートで固めれば、金庫そのものを持ち去る事は、事実上不可能になります。
床下金庫の大きなメリットは、防盗性能が高い点と、設置箇所の外観を損なわない点です。一方、製品にもよりますが、耐火性能が付帯していない床下金庫もありますので、選定の際はご注意ください。
床下金庫の導入には埋設施工を伴いますので、既存の床に後から設置するのは難しい金庫です。導入は新築の建物へか、大がかりなリフォームが行われる際が良いでしょう。なおリフォームの場合でも、床下金庫を設置するには床下にある程度の深さが必要なので、設置ができるかどうかをリフォーム会社に事前に確認する必要があります。 一度布設すると、移動設置はほぼ不可能ですので、どのような用い方をするか、また、どのようなカムフラージュを施すのかの計画は不可欠です。床下金庫は、登記簿、証券、通帳、実印など、確実に守りたいもので、しかし、金融機関の貸金庫に預けると取り回しが煩雑、といった性格のものの収納に好んで用いられるようです。 床下金庫をご家庭用に導入されます際は、火災対策も大切になります。耐火時間の確認も必須ですが、金庫が火災による建材の崩落にどなくらい耐えうるかも検討を要するところでしょう。
キング工業から生産されている製品を例にとりますと、耐火性能を有するFLS-3という製品と、耐火性能がついていないFLS-21という製品とがあります。 耐火金庫でもあるFLS-3は、外寸法が横幅60.0ｃｍ、奥行45.0ｃｍ、高さが43.7ｃｍで、収納有効内寸は横幅が35.4ｃｍ、奥行21.4ｃｍ、高さ24.0ｃｍ。収納容積は18Lで、重量は60ｋｇあります。A4ファイルが入る内寸になっており、扉の開閉は女性でも片手で行える設計になっています。 耐火性能が付帯しないFLS-21は、外寸法は横幅60ｃｍ、奥行45.0ｃｍ、高さ44ｃｍとFLS-3とほぼ同じですが、収納有効内寸は横幅41.9ｃｍ、奥行28.5ｃｍ、高さ27ｃｍ、収納容積はFLS-3の1.8倍の32リットルを誇ります。重量は約半分の30ｋｇです。
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