
投入式金庫とは、投入口(上段)と取り出し口(下段)が分かれている2段構造の金庫です。店舗の日々の売上金などを受け渡すのに用いられ、金融機関の夜間金庫に預けるような使い方ができます。
投入口(上段)と取り出し口(下段)が分かれている2段構造の金庫で、投入口から専用のバッグ(売上金などを入れます)を投入すると、バッグは下段の金庫部分に落下します。下段である金庫部分の鍵を管理する役職者のみが、バッグを取り出せる、という構造になっています。
投入式金庫の最大のポイントは、一度下段金庫に落下したものを上段から取り出す事が、極めて難しいという点です。例えば24時間営業の店舗(コンビニ、ネットカフェ、飲食店など)では管理者が常駐できない時間帯がしばしばありますが、投入式金庫であれば、この間も売上金をより安全に保管する事ができます。
投入式金庫を用いてない24時間営業の店舗においては、日々の売上金を、金融機関の夜間金庫を介して受け渡ししている事例も少なくないと思います。この場合は、短時間かもしれませんが、店舗の売上金を外部に持ち出す時間が発生します。 実際に、こんな事件が発生しています。ある店舗に勤務していた少年が、当日の売上金約200万円を夜間金庫に預けに行く途上で、不審者に売上金の入ったバッグを奪われたと被害届を出しました。しかし警察の捜査が進むと、実際にはその少年自身による収奪、すなわち横領であった事が判明したのです。少年は自らの横領行為を隠蔽するため被害届を提出した、というわけです。 店舗内に投入式金庫が設けられていれば、こういった工作はより困難になります。
投入式金庫は、業務の円滑化にも力を発揮します。店舗のオーナーの悩みとして、 ・日々の売上が合わない事が多い。 ・社員の売上抜き取りで悩んでいる。 ・レジ締め担当の社員は決まっていない。 ・24時間営業またはシフト勤務でスタッフの出入りが多い。 といったテーマが挙げられますが、投入式金庫を設置する事で、これらは解決に向かうでしょう。便利なポイントとしては、数日分の売上金を投入できる充分な容量があるので、頻繁に取り出しできないような状況にも対応できます。 また、設置先になる店舗の規模にもよりますが、投入式金庫は2段構造である事もあり、一定以上の大きさと重量を伴う事が多い傾向があります。金庫の重量は持ち出しを困難にしますので、そのまま防盗性能に直結します。 投入式金庫のサイズやラインナップ、投入可能な物の内容はバリエーション豊富なので、利用用途に合った投入式金庫はきっと見つかるでしょう。