中量ラック（中量棚）は、１段当たり300kg～500kg程度のものを収納するスチール製・組立式の物品棚です。組立式なので増段・解体・移動が簡便であり、また、収納物の形状に応じて棚の高さを調節できます。
棚板１段あたり300kg～500kgというと、Ａ４コピー用紙500枚１箱（100枚×５冊）が10kgなので、これに換算すると３０箱～５０箱です。２リットルのペットボトルですと１５０本～２５０本換算です。成人男性の平均体重が６５㎏だとすると、あくまで机上の想定としてですが、中量棚（中量ラック）の棚板１枚に成人男性４～７名が乗れる計算になります。なお、システム収納家具のうちで最も強度が高い３段ラテラルは、１段あたりの耐荷重量６０㎏が標準です。
支柱・支柱連結材・棚板・ブラケット・ベースプレートが構成部材になります。支柱が棚板に対し４本の単式と、同じく６本の複式とがあります。ベースプレートに代わってキャスターを組みつける事も可能です。 ボルト締めの中量棚（中量ラック）、ボルトを大幅に削減した中量セミボルトレス棚（中量セミボルトレスラック）、ボルトを使用せずに簡単に組み立てる事ができる中量ボルトレス棚（中量ボルトレスラック）があります。 オプションパーツとしては、天井突っ張り材・耐震金具・側面金網・後面金網・側面板・後面板・頭つなぎ材・落下防止バー・ハンガーパイプ・中小仕切り板・引出し・引出しストッパー・標示板・名札入・把手・キャスターなどがあります。 中量棚（中量ラック）を増やす際には、単独で自立する棚を導入する単体型と、既存の中量棚（中量ラック）と支柱を共用する連結型とがあります。
意外に盲点になるのが高さの選択です。棚の組み立ては、棚の上部にあるビーム部材をハンマーで叩いて嵌合（かんごう）させる工程があるため、ハンマーを振り上げる作業の余裕として、天井の高さが20～30ｃｍほど余分に必要になるのです。天井高さ240ｃｍの場所に、高さ240ｃｍの棚を設置することはできませんのでご注意下さい。 段数の表現には最下段・最上段の棚板も数えた段数が用いられます。通常は最上段（天棚板）には荷物は載せないので天棚板は使用上の有効な段数に含まれませんが、誤解を生じないために「天地○段」と呼ぶことが多いのです。
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