一般のスチールホワイトボードの表面は、粉体塗料による電位的な塗装です。しかし、ホーローホワイトボードは、被膜である塗料の分子が、帯電の上で被塗物(ここではホワイトボード)に吹きつけられます。乾燥により凝縮・密着したところに焼きつけが施されて、塗料が焼結します。これがホワイトボードの命である「光沢があるほど均質な表面」を形成しています。 粒子同士が単に接しあっているのが“密着”、 粒子同士が互いに溶けかけつつ一体化しているのが“焼結”です。ホーロー仕上げは、ガラス質の焼きつけが行わています。被膜であるガラス質の分子は、高温により溶融した後、冷やされてガラス化します。 粒子同士が溶けて一体化するのが“溶融”です。 ガラス質には固体と液体の中間ともいえるアモルファスという分子配列が存在し、溶融させて後に冷却してアモルファス構造を得る事を“ガラス化”といいます。 つまり、塗装よりもホーローの方が、被膜の圧着方法として、より強いのです。加えて、塗装もホーローも被膜を形成しますが、ミクロン単位で見ると、ホーローの膜の方が、より凹凸が少なく均質です。
塗装のホワイトボードとホーローのホワイトボードのそれぞれに、ホワイトボードマーカーで書きこみをした場合、塗装のホワイトボードは微量ながらインクが被膜に浸透していってしまうのに対し、ホーローの場合はインクの浸透が起こりません。 このためホーローのホワイトボードは塗装に比べ、書き味や書き消しのしやすさに優れています。また、ホーローのホワイトボードの表面は、塗装よりも、「引っかき」に強いという特徴もあります。
ホーロー(琺瑯)とは、鉄やアルミなどの金属材料の表面に、二酸化ケイ素などのガラス質を含む釉薬(ゆうやく)を、高温で焼きつけたものをいいます。金属質の力学的耐久性と、ガラス質の化学的耐久性とを併せ持つとともに、ガラス質特有の光沢や、均質な表面なども付与されています。 ホーローというと工業製品の事をさし、工芸品の場合は七宝焼きといいます。なおホーローは英語では“enamel(エナメル)”という単語を用いて表現され、ホーローを“vitreous enamel”、釉薬を“porcelain enamel”といいます。 “琺瑯”と“enamel”のどちらにも、「美しいコーティング」といった意味合いがあります。
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