日セフ連(日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会)では、「金庫及び耐火金庫と防盗金庫の定義」について次のように定義しています。 1. 金庫とは、耐火性能と防盗性能を有するものをいう。 2. “防盗性能はあるが耐火性能がないもの”は、金庫と呼ばれない。 (これは「防盗庫」と呼ぶ) 3. 耐火金庫とは、火災においても規定の庫内温度を維持するもので、 防盗性能よりも耐火性能に重点を置くものをいう。 4. 防盗金庫とは、規定の防盗基準をクリアーしたもので、 耐火性能よりも防盗性能に重点を置くものをいう。 日セフ連は、オフィス家具におけるJOIFA(日本オフィス家具協会)のような組織で、“金庫を中心とした鋼製家具類の製造・販売等を行う事業連合会”です。金庫診断士の認定も日セフ連が行っています。 さて、ちょっとややこしくなりますが、日セフ連の定義を満たしていなくても、JISの認証は得られます。といいますのは、JISの規格には耐火金庫はありますが、防盗金庫はないのです。防盗性の認証は、日セフ連が行っています。防盗性がなかったとしても、JISの認証上では金庫になりうるのです。 ある金庫があったとして、JISの多項目に渡る審査には通していないとします(非JIS認証製品)。しかし、耐火機能・防盗機能に関しては、これに特化した日セフ連の厳しい審査にパスできれば、日セフ連の金庫の定義を満たす事はできるわけです。 金庫のカタログなどをご覧になった時に、「非JIS認証製品」といった単語を目にする事があるのは、こういった事情があるのです。
金庫の防盗機能とは、平たくいえば、解錠もしくは破壊にかかる時間、で表わされます。これらに一定以上の時間を取られるのであれば、侵入犯も諦めて、その場からの逃走を優先する、という発想です。 という事は、オフィス用の金庫であっても、金庫のある場所が事前に知られておらず、設置場所への侵入が困難であれば、金庫本体の防盗機能に加えて、さらに防盗性が高まる事になります。 犯罪の発生件数はこの10年で半減しています。翻せば、今なおもって侵入犯を試みる者たちは、いわゆる「プロ」である可能性が高いです。彼らは人知れずオフィスの下見を行い、侵入がより容易なオフィスから順に標的にします。 ですので、金庫を導入する際には、設置場所から工夫する事が望ましいといえます。 ・設置部屋に窓がない、もしくは破りにくい窓である。 ・オフィスの入り口から設置部屋までの間に、鍵を伴ったドアが複数ある。 ・金庫そのものが、オフィスへの来客や、出入りの業者さんの目につかない位置にある。 可能な限りにはなりますが、できるだけこれらの工夫をされますよう強くおすすめいたします。金庫破りの発生件数の、ほぼ50%は企業・オフィスで発生しているのです。
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